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Channel: ドラゴンのブログ
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道具愛が止まらない

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本気の登山用品店に行くと、無数のザックが並んでいる。
色も素材も容量も、もう痒いところに手が届くどころか、選ぶだけでも四苦八苦しそうな勢いだ。
全ての荷物を自分で背負い、自分の足で歩く以上は、「重い荷物も快適に背負える」ということが大原則。プラスして、防水性能とか、使い勝手とか、色の好みとか、素材の感触とか、背中とパッドの相性とか、ベルトのフィット具合(厚くて幅広が快適というのは嘘)、お気に入りのメーカーだとか、オプションの有無だったりといった、追加検討要素が入ってくる。
ワンゲル上がりというわけではなく、あくまで放浪派の私は、あまり本格的なザックは必要としていない。むしろ、モノが醸し出す雰囲気とか、自分の旅とのマッチングとか、「これを背負ってる俺ってカッコいいかも」といった自己満足など、メンタル面の充実感の方やフィーリングの方が重要だったりする。
昔は、グレゴリーのシャスタやグラビティー、カリマーのジャガー、REIのフレームザックなんかで京都を放浪したり、冷たい雨の降る日本海沿いを延々歩いたりした。グレゴリーのシャスタは今のモデルの3世代くらい前のもので、ザック単体で3kg以上あり、バックパッキングというよりも本格登山向けだ。それでも、さすがはグレゴリー。パンパンに荷物を詰めても、ほど良い硬さと立体的なベルトとフレームのおかげで身体への負担は少なかった。
少しずつ軽量化を考えるようになったのは、やはり歳には勝てず、重さ云々よりも、足への負担を実感するようになったから。
グレゴリーも最近はだいぶ軽いモデルが増えている。そもそも、重くても「軽く感じる」というのがグレゴリーの真骨頂。初期のデイナデザイン(今のミステリーランチ)なんかもそう。20年ほど前のモデルは、空荷でも「え、こんなに重いの!?」と感じるほど自重はあるが、キッチリとパッキングして背負ってみるとそこまで重さを感じない。立体成形のパッド類や背中のフォーム、無数のベルト類が加重を分散してくれる。勿論、「軽く」なるわけではなく、軽い感じがするということなのだが。この辺りの、「グレゴリー伝統の作りこみ」と「昨今のライト志向」の狭間で、ジレンマを感じているようなモデルも見かけるのは残念。
最近は、Z-packのテロンテロンのモデル、グラナイトギアのヴァーガ、それにULAの45ℓくらいのモデルだ。完全に衝動買いだが、オスプレーのアルミフレーム搭載(縦に背面側に入っているのではなく、背中全体を囲うようなフレーム)のモデルも仲間入りした。Z-packは先輩が背負っているのを見て真似して購入。実際にパッキングして背負ってみるまでは、「こんなんで大丈夫かいな?」と思っていた。トップストラップもヒップベルトも天蓋もない。フレームも背面のパッドもない。開口部のドローコードを引っ張ってフロント下部のループにコードロックを引っ掛けるという何ともアナログというか簡素な方法で固定する。容量は40ℓ前後といったところか。なんとも心許ない気がしたのだが、ソロで尾根伝いにほっつき歩くなら十分だ。1kg前半のテントと薄めのシュラフなら秋口でのテント泊も問題なし。軽ければショルダーベルト(これはそこそこしっかりしている)のみでもいけることを実感。但し、相応のパッキング技術と工夫、持参する装備の吟味は必要で、誰にでもオススメできるザックではない。
グラナイトギアはz-packよりも一回り大きく、ヒップベルトこそないが、ナイロン製で背負った感触はしっかりしている。フロントにコンプレッションストラップがあり、荷物の安定感はz-packよりも数段上。天蓋はないが別売りであるらしい(まぁ、そもそもライト系ザックにオプションをつけるのも本末転倒なんだが)。こいつは、荷物が増える冬場に活躍。ザラッとした生地感で今時なデザインに二昔くらい前のザックのような手触りが癖になる。個人的に凄く好きなデザインと雰囲気を持っているが、最近はモデルチェンジしてしまったらしい。後継モデルになったらしく、ヴァーガ2と言い、パッド入りのヒップベルトが付いたものの、ストラップやショルダーベルトを細身にし、単体で500g台という驚異的な軽さを実現。GOLITEが入手し難くなった昨今、「カッコいいライト系ザック」の急先鋒かもしれない。
ULAは、パッド入り(取り外せる)、まあまあのヒップベルト、コンプレッションストラップなどライト系ながらそこそこのパーツを装備しているが、それでも1kgを切る軽さ。これは山行だけでなく旅行や出張にも活躍。ただ結構容量があるので、上手くパッキングしないと中で荷物が動いてしまう。コンプレッションストラップを絞ってチョロギのような外観にするのが嫌なので、パッドを追加してみたりナルゲンのボトルを詰めたりと、なんだかんだ荷物が増えるのがたまにキズ。うまくパッキングすると四角くなり、見た目もカッコイイのだけれど。ちょうどよく収まった時のこいつは立体縫製のおかげか、ふっくらとした食パンのような感じがする。トップストラップが無いのでやや後ろに引かれるような背負い心地なのだが、それをクリアするパッキングをあーでもないこーでもないと工夫するのもまた楽しい。
ただ、やはり、グレゴリーのグラビティーの背負い心地も捨て難く、あえて重いのを承知の上で使ってみたりすることも。
ザックには「便利そうだけど、無くても困らない」パーツが多い。その最たるものがポケットだ。基本、ザックを背負っている時には開けられないし、入れるものが限られるポケットは不要。故障や浸水の可能性が増えるだけだし、重量が増す要因でもある。よく天蓋のポケットを重宝がる人やハウツー本を目にするが、本体の上の方に入れておけば取り出すのに不便は感じないはず。そこまで急いで出す必要がある装備って何だろうと思う。また大型ザックのフロント下部の開口部。これは昔から意味が無い気がする。シュラフを取り出しやすく、ということなのか?でも、シュラフだけフロントから取り出す必要って、どんだけあるのか分からない。パッキングの際に詰めやすく?いやいや、パッキングは上から詰めていくものでしょう、と。この開口部にもゴツイファスナーとストームフラップ、テーピングがあり、これも重量増加の要因だと思う。但し、ミステリーランチのような割り切った大型ポケットやストラップが張り巡らされていて加重分散が計算されているなら、むしろこういった機能は有効かもしれない。天蓋に入れる程度のものならサコッシュやポーチに入れた方が遥かに使いやすいし、機能的。ハイドレーション機能を使えるのであれば、ボトルホルダーも不要だろう。ストラップは異常に長いものもあるが、コンプレッションに支障の無い長さに切ってしまえば良い。また、生地も、「厚い=丈夫」ということではない。厚い生地はそれだけで重量があるし、裏に防水処理などが施されていればそれもまた重量に直結する。
いずれにしろ、背負って歩くのは自分なわけで。一言で、「軽い方が良い」とは言い切れないが、軽くする工夫は重要でもある。ストイックに限界まで軽くすることが目的ではなく、軽くした分、疲労も軽くなるということが大切。
トータルで軽くした分、お菓子も余計に持っていけるし、「重いからなぁ」と躊躇っていたお気に入りの装備を加えることもできるようになる。要らないものというのは必ずしも「モノ」ではなく、意外と削ることのできないザックの機能だったりするかもしれない。


今日の一枚

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■KATHAARSYS/ANONYMOUS BALLAD
イメージ 1スペインのペイガンブラックメタルバンド。
トリオ編成ながら非常に重厚でテクニカル。ダークというよりは、どんよりという感じ。5曲収録で5分台、6分台、13分台とブラックならではの長尺。だらだらしない、緩急のついたメリハリの効いた展開ながら、全体的に筋の通ったペイガニズムの匂いが充満している。ヴァイキングやフォークメタルと通じるペイガンメタル(というか、同じカテゴリーに入れたり入れなかったはバンドのスタイルにもよるけど)なのだが、どこか郷愁を感じるような、土着性からくる圧迫感があるような、独特のニオイ。ズブズブメリメリと引き込まれるような。。
この辺りのジャンルは、ブラックメタルの中でも一種独特で好みも分かれるところ。なぜなら、バンド自体のスタイルや国によって、背景が異なるから。スペインのペイガニズムがどんなものなのか、他の国と比較してどうこうは全く分からないが、このバンドのスタイルは嫌いじゃない。考えてみれば、ブラックメタルは非常に細分化されているジャンルでもある。そして、そのジャンル分けがあまり意味を成していないジャンルでもあるかもしれない。極論を言えば、「1バンド1ジャンル」と言っても良いかもしれない。同じスタイルのブラックメタルは皆無と言ってもいい。それくらい複雑で深いジャンルである。このアルバムを聞くと強くそう思う。

今日の一枚

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■KATHAARSYS/VERSES IN VAIN
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こちらはKATHAARSYSの2枚目で昨日紹介したアルバムの前のもの。こちらも5曲収録で全て10分以上という長尺。5曲目は20分以上ある。3枚目のアルバムが「がっつり」のペイガンブラックなら、こちらはペイガンブラックでありながらデスの要素を含んだ暴虐性があり、アルバム全体に充満した暗鬱とした空気を切り裂くようにゴリ押し気味のギターリフや流麗なソロ、ガテラルともグロウルともつかないデス声が交錯する。それでもグチャグチャした感じがしないのは、煉りこまれた曲展開と確かなテクニック、そしてバンドのスタイルがメンバーの中で明確だからだろう。ブラックメタルの中には、ややもすると「自分たちがどこに向かっているか分かってるのかいな?」とか「色々やりたいことがあるのは分かるけど、盛り込みすぎだよなぁ・・・」と感じるバンドも少なくはないのだが、このバンドは、ちゃんとした構成になっている。恐るべし、スペインペイガンブラックメタル。
10分以上もあると、1曲ずつに切り分けてもよさそうな展開だったりするバンドも多い。なんか、メドレーっぽくなってたり、アドリブぽかったり。グラインド系(数秒の曲を勢いで10曲以上繋げてたりとか普通にある)とかデプレッシブ系ブラックはそういうのもありだが、聞かせる系世界観系のブラックの場合、そういうのはダメだ。聞いててダレる。絶対にダレる。KATHAARSYSはダレないし、間延びしない長尺をキッチリやっている。次はこう来るな、みたいな予想を裏切る展開も良い。暴走ギリギリのパートが暗い展開の中にほど良い緊張感を含ませている。
最近、デスとブラックの融合というか、ごちゃ混ぜのバンドが多い。どちらに軸足を置いているかにもよるが、このふたつは相性が良いのか悪いのか、正直難しい問題だ。スラッシュとデスは分かる。ドゥームとデスも分かる。ブラックとはどうなんだろう。ブラックといってもジャンルが多すぎるし、デスも最近は非常に再分化されていて、難しい。ブラックの中のデスと合うジャンルと、デスの中のブラックと相性の良いジャンルが融合すれば凄いかもしれない。フレンチ系なんかは、冷え切った世界観と鋭利なリフがマッチしそう。まぁ、ショップやレーベルが無理やりジャンルを決めてたりするので、実際に聞いてみたら「どこがデスなんじゃ!」と思うものも多く存在するのだけど。ま、自分の感性を信じ、耳で聞いて確かめるしかないのかもしれない。
ジャケ買いでも、そんなに失敗したことはないので。

キン肉マンの話

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久しぶりにキン肉マンの話でも。
チョーカンメンバーの方々が今後の予想を独自の視点で展開されているので、私も。
まぁ、こんな僻地にお見えになるのはチョーカンつながりのお歴々でしょうし。

始祖編に入ってから、正義、悪魔、始祖が入り乱れて激闘を重ねた。いったい何試合あったんだ・・・。
それが、(ようやく)ここ数週の展開で、ある意味一区切りがついた感がある。
ダンベルのロジック、そこに絡むシルバーとサイコのやりとり、シルバーの離脱、サイコの思惑と離脱、ジャスティスの離脱。一通りの試合が終わり、残るべくして残ったメンバー、である。
連載当時、リアルタイムで読んでいた世代がニヤリとするような展開。これは過去のストーリーにも絡み合い、当時描かれなかった部分の延長や補正・補完もなされていたように思う。BHとペンタゴン、マッスルスパークの起源(?)や、キン肉族の過去の黒歴史、テリーの足、サンシャインの首領格としての風格の描写などがそうだ。読んでいる層がすんなりと受け入れられ、時間の壁を越えてすっきりと理解できる展開は、やはり、作者の作品愛のなせる技だ。奈良で「自分が面白いと思うことを描いている」と嶋田先生はおっしゃっていた。読者の期待や予想以上のものを提供するプロ魂の結晶が、始祖編なのかもしれない。
いよいよ、悪魔将軍、ストロングザ武道(あえてこう呼びたい)の出番か?スグルとネメシスの対戦か?、とメインクラスの超人同士の試合となりそうだが、果たして???
もう一ひねり、二ひねりはありそうだ。このまま、ボス戦ということではないだろう。
今週の最後のページのコマ外にこうある。
「完璧にこだわり続ける最後の男が動く・・・!?」
最後の男とは誰だ。この言葉、取りようによっては、悪魔将軍にも武道にもネメシスにも取れる。いやいや、完璧といえば、やはりネプだろうか。我々世代としては、やはり完璧といえばネプである。今のところ、具体的にネプがストーリーには絡んでいないし、やや軽んじられている節もある。このあたりで、大御所(強さ云々ではなく、作品のキャラとして)の登場が待ち遠しい。
今回のシリーズで、今まであまり描かれなかった過去の超人の活躍が多く描かれた(個人的には、アトランティスの不器用な男っぷりがツボだった)。BHの連戦連勝、ステカセの初登場時の衝撃、ジャンクの生一本な拘り。スプリングマンのバッファとの友情。正直、残っているメンバー(病院の方々は除き)での試合は、もうお腹いっぱいである。バッファ、ウォーズ、サンシャインあたりはまだ余力がありそうだが。やはり、この辺で顔ぶれに変化が欲しい。となると、やはりネプであろうか。
2世のタッグ編で、マイケルとベルモントというタッグがあった。片方はウォーズと早々に判明していたが、片割れがマンモスということはかなり後になってから分かったことだ。だが、このタッグ編では、新旧の超人の祭りに近い感があり、メジャーどころでいけば、おのずとマンモスと予想していた読者が多かろう。ウォーズ&マンモスという組み合わせ、その後のネプ&マンモスというタッグ。ネプの迷走っぷりは、良くも悪くもファンに衝撃を与えたが、マンモスに足蹴にされるネプというのも、リアルタイム世代としては複雑な心境であった。なぜなら、タッグトーナメントでのネプの強さ、完璧超人という存在の脅威、人狼煙となった男気、ロビンとのライバルストーリー、王位継承編終盤での再登場、スグル&ロビンとの友情など、やはりネプの存在感とキャラクターは別格で圧倒的だったのだから。そんなネプは、今シリーズでどんな扱いになるか。これはもう気になってしょうがないのである。2世タッグ編で地に落ちた存在感を、今シリーズで回復させて欲しい。始祖達からは軽んじて見られていたとしても、読者の中では、ネプはネプなのである。

ということで。次の展開(希望的観測)は。
ネプ参戦→ネプ&スグルタッグ復活、ネメシス&武道タッグと激突→ネメシス退場→ネプまさかの武道とタッグ結成(!)→悪魔将軍&スグルタッグvsネプ&武道→悪魔将軍&スグル勝利で大団円。とかね。
他の超人は応援に回る、と。
そしてラストに真弓、アタルらが登場、過去の黒歴史について和解。
個人的に、ネプはシングルマッチよりも、タッグで輝くキャラクターな気がする。そもそも、タッグ編、王位継承編、2世と、ことごとくタッグでの試合描写がほとんどで、イメージがそうなってしまっているのかもしれない。シングルが
立て続けに組まれていた始祖編。タッグもあったが(バッファ&スプリング。ファンサービス的な感じだったし)、ここらで各者の思惑と感情が入り乱れた濃厚重厚なタッグマッチが見たいのである。

何よりも。
チョーカンメンバー間では(一部?)実しやかに囁かれている、次のシリーズはオリンピックでは、という予想が当たらないかと気が気ではない。2020年オリンピックと、次期シリーズのスタート、早いのはどっちだ!?

今日の一枚

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■カナシバリ/アンダーワールド
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「くぅー、カッコイイー!」というのが、まず聞いてみての感想。いわゆるハードコアやメタルコアなのだが、突っ走るだけでなく、疾走感や突進力は保ちつつメロディアス。ガレージっぽいノリとリフ。正直、国内のこの手のノリのバンドはあまり好きではなかったのだが、「やっぱり食わず嫌いはいかんな」と思わせるサウンド。
ゴリゴリとした漢くさいリズム隊に、低音とクリーンヴォーカルが絡みつき、ツインギターの分厚いリフが乗っかる。ギターがギブソンのセミアコとフライングVという組み合わせのようで、カリカリとしたエッジの聞いたリフも納得。
どちらかというとライブバンドのようで、ルックスの悪そうな雰囲気や佇まいもカッコイイ。
何よりベースだ。スティングレイをピックでゴキュゴキュ弾き倒していらっしゃる。この音楽性にスティングレイのピック弾きの音は最高にマッチしている。前に出すぎず、ガッチリとボトムを支えながら、ウネリまくるベースラインに失禁しそうだ。カタルシス。男前なベースというのは、音でも分かるものなんだ。
スティングレイはあらゆる奏法、様々な音楽ジャンルにマッチする最高のベースだと思う。アクティブならではの暴れん坊な音だが、決して聞かん坊ではない。弾く側の愛情が音に直結する。上手い下手よりも、このベースでこの音楽をやりたい!という思いを忠実に再現し出力してくれる。故に、腰の入ってないベースラインや気合の入ってないピック弾きではいかんのだ。どうに弾いても良い音が出る、なんて楽器は存在しない。スティングレイを指でもスラップにもいけるが、やはりピックでの弾き倒しが似合う。そしてこのベーシストは、スティングレイが似合うし、カナシバリにはこのベーシストが似合う。
6曲というコンパクトながら、キッチリとバンドのスタイルを表現している気がする、そして、その一翼を担うベースが「良い」のである。

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■ANNIHILATED/XIII STEPS TO RUINATION
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アメリカのブルデスバンドの1st.。
そもそもブルータルなのがデスメタルの要因でもあるので、ブルデスという括り方に若干の違和感があるのだが、このアルバムを聞く限り「あー、ブルデスってこうだよね」と思わせるストレートな感じ。全体的にはブルータルではあるが、ヴォーカルは割とスッキリめ(あくまでデスメタルというジャンルでの話)。暴走・爆音という訳ではなく、演奏は意外とタイトでゴリゴリと轟音を撒き散らしながら強力に突き進んでいくタイプ。緩急の付け方も絶妙で、ビートダウン一歩手前のアレンジもなかなか。ただ、ここ最近のブルデスバンドとはひと味違う、「旨味」のようなものは感じるのだが、良くも悪くも一本気過ぎる印象。曲によっては、もっとズルッとしてみたり、小汚い感じにしてみたり、というの変化があっても良い気がする。あっさりし過ぎかも。ヴォエヴォエー、ゴヴォゴヴォ、ブヒーブヒー、ヴィーヴィーのグラインド系とかを聞いた後に聞くと、実に清清しい曲に聞こえてしまう。単に、耳がおかしいのかもしれないが。
これは確か、メタル系CDショップでOUTLETで売られていたものを買ったはず。300円だったか500円だったか。海の向こうの見たこともないバンドが一所懸命に作ったアルバムが、アジアの小国で安売りされている現実。はるばる海を越えてCDショップのラックの片隅に追いやられ、ビニールが破れたり、ケースにヒビが入ったり、うっすらと埃を被ったりしている。もう誰も見向きもしないようなこういうCDに出会うのは、本当に運命だ。下手をすると、福袋に入れられたり、108円コーナーに置かれたりもするわけで、「そんな扱いを受けているバンドってどんな曲なんだ!?」と逆に興味が湧くのである。そして、「俺が聞いてあげよう!!」と思い、カゴに入れるのである。基本的に、こんな買い方やジャケ買いでも、大きくハズレを引いたという経験は殆どない。それは、根本的にハズレだと思わない、から。どんな辺境の地のバンドであれ、やはり音楽をやっているということは素晴らしいと思うし、こんなジャンルの音楽を(しかもメンバーを揃えて、レコーディングまでして)プレイしているバンドがハズレなわけがないだろう。誰も見向きもしないようなバンドのCDにこそ、聞くまでのドキドキ感があるし、例え聞いてみて「なんじゃ、こりゃ」というものであっても、それはそれで「なんだかなぁ」と思いつつも、そんなCDを入手した自分の感覚を褒めてやりたくなったりもするのである。視聴なんかしないのである。

辺境メタルというジャンルがあるのだが、これはその国独特の音楽文化や社会背景、風土、風習などを取り込んでいるバンドのこと。地味な国のバンドをひっくるめて辺境メタルと呼ぶこともあるが、デスメタルやスラッシュといった音楽自体のジャンルではない。よって、ハードロックもあればフォークメタル、プログレ風味や自殺系ブラックまで何でもありだ。そして、よく聞けば、どこかにその国の雰囲気というか香りが感じられるはず。国の名前を聞いてもピンとこない、地図を見てもどこなのか分からない、そもそもメタル系のバンドなんかやってても大丈夫なのか心配になるような治安の国だったり、到底音楽(しかもニッチなジャンル)で食ってはいけなさそうな情勢の国だったり。向こうから見れば日本もそうかもしれないけれど。まぁ、そんな彼ら彼女らが一所懸命に作ったアルバムを一期一会の精神で購入し、聞きつつ、地図の一つも広げて「ははー、こんなとこにある国なんだなぁ」とひとつ賢くなりながら、遠い遠い異国の地でやかましい音楽を奏でているバンドに思いを馳せてみるのも一興である。

ヒールには

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こないだ深夜の新日本プロレスを見ていたら、久々に外道の試合があった。レフェリーのブラインドをついて堂々と正面からパコーンと急所蹴り。コンプリートショットからの外道クラッチ。最近のJr.は目が疲れるような飛び技の応酬主体、そんな中でやはりこういう『ずるくて上手い』レスラーが好きだ。特に、この外道クラッチという技は良い。キャメルクラッチの体勢から相手の頭を押し込むようにして両足で脇を固めるのだが、相手をダウンさせたらスルスルッと絡み付いて、クルッと丸める妙技。腕立てのよう上半身を起こして、臀部で押さえつける。
クラッチやクイック技もプロレスの妙味だとは思うが、正直、スクールボーイとかスモールパッケージホールドで試合が決まると、なんだかなぁと感じる。ただ、外道や矢野透あたりの、ずるいレスラーが背後からの急所パンチを入れてそのままスクールボーイ、とかいう流れは好きだ。引退した保永のラ・マヒストラルも良い。
プロレスの漫画や格闘技の漫画ではこういう技はまず出てこない。これは現実世界のプロレスだからこそ魅力的で、そのインサイドワークが面白いから成立する。外道しかり、保永しかり。最近前線に出てきたBUSHIもヒールだが、外道や保永とはまた違う。
話は違うが。
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左右対称の投げ技といえば、このマッスルリベンジャーの後半(?)。
両腕と両足を極めた上で上空から真っ逆さま。相手の脳天から叩きつける。この腕の捻り方だとリストロックの効果もあり手首、肘、肩も決まっており、ビッグボディの足の伸び具合から膝靭帯も伸びていると見て良い。更に、左右対称で頭部から落ちることで背骨や腰にも大ダメージ。股裂き効果も相俟って、単発の技で多数の箇所を痛める技としてはトップクラスだろう。まぁ、フェニックスとビックボディの身長差でこの技はかけられまい、という野暮なことは言うまい。
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こちらはΩカタストロフドロップ。
両腕をキーロック風に極め、脇で相手の太ももを抑えて開脚させ、上空から真っ逆さま。勿論、受身不可能で頭部と首にダメージを与える必殺技だが、オメガマンの特性を見事に生かしたホールド効果で脱出は不可能。ジェロニモにこの技を返せという方が酷な、完璧なホールドである。
ただ、如何せんこの技は、かけられている側の顔が見えない。やられっぷりが見えないのだ。
随分前に読んだプロレス技の本に蝶野のSTFの解説があって、STFはかけている蝶野の表情とかけられている側の苦悶の表情が両方同時に見えることで技の威力が分かりやすい、と書いてあった。確かに、かける側とかけられる側の表情というのは大事だ。


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そしてもうひとつ。BHの技フォーディメンションキル。
両腕をクロスさせてロックし、開脚させた相手の足に自分の足を乗せて真っ逆さま。ブラックホールというとそのトリッキーな技の数々が魅力的だが、こういうドライバー系の技も良い。シンプルで完成された容姿だからこそ、この手の複合クラッチの技が映えるのかもしれない。
フェニックス、オメガもそうだが、「複雑にロックするドライバー系」の技は、非パワー系の超人にマッチしている。しかも、腕や足を複雑にロックすることでテクニカルな印象も与えている。
ラーメンマンの九龍城落地、ロビンのロビンスペシャル、そしてキン肉ドライバーも上空から落ちるが、技の傾向が異なるのである。まぁ、ロビンスペシャルは首を「グキッ」とさせる技なのでドライバーじゃないけど。正義超人のシンプルだけど威力が高い技に比べ、この3つの技は脱出不能にした上で頭から真っ逆さまという、容赦の無いヒールらしいカッコよさも感じる。
思うに、これらの技はホールドの仕方こそ違えど共通項がある。
それは「股裂き」である。
キン肉バスターや阿修羅バスターそうだが、キン肉マンという作品の決め技には、股裂きが似合う。実際、ヒカルドのトーチャースラッシュは相手を股から真っ二つに裂いている。股裂き効果は不明だが、「相手の股をおっぴろげて決める」ということでは、アトランティスドライバー、ネプのダブルレッグスープレックス、ハンゾウの釣鐘割りなんかもそう。
ヒールの決め技には股裂きが似合うのだ。

豚肉料理に豚キャラは。

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ちょっと前、静岡出張に行った時、帰りに小腹が空いたので買ったカツサンドのパッケージ。
肉厚で、甘辛いソースがねっとりと絡んで美味かった。
変におしゃれになっていくコンビニ弁当より、やっぱり出掛けた時にはこういう味わいのある駅弁系デザインが好き。

この豚、いい笑顔でカツサンドを食おうとしてるけど、これって共食いじゃないのか。

今日の一枚

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■WITH THE DEAD/WITH THE DEAD
イメージ 1グラインドコアの始祖にして重鎮ナパームデスの80年代後半のヴォーカリスト・リードリアン。ナパームデス脱退後、カテドラルを率いていたが、解散後、結成したバンド、それがこのWITH THE DEADだ。80年代後期のナパームデスといえばその衝撃的な音楽スタイルが日本でもじわじわと広まってきた頃。この頃のナパームデスに影響を受けたバンドは国内外を問わず非常に多い。もっと言えば、この系統の音楽をプレイしているバンドなりミュージシャンであるなら、(好き嫌いは別にして)ナパームデスを聞いていないなんてことはまずないだろう。ナパームデスは現在でも現役でメンバーの入れ替わりが激しいが、その知名度や存在感を最も知らしめたメンバーのひとりであることは間違いない。
自らもドゥーム・スト―ナー系レーベルの社長であるリー。彼が20年以上に渡り活動してきたカテドラルを解散、その後は社長業でいくのかと思いきや、結成したバンドなのである。メンバーは、リーをヴォーカルに、ギター&ベース、ドラムに元エレクトリックウィザードの元メンバーという変則的なトリオ編成。こんなメンバーで、凄くないはずがない。徹底的に重く、というか重苦しい演奏と世界観に、ところどころSEやフォーキーなメロディを織り交ぜつつ、スラッジやスト―ナーにも通ずるズブズブメリメリとした激重サウンド。泥沼というか泥濘というか、もう底なし沼なのである。どこまでもどこまでドゥーム。
ただ、一辺倒で単調(に聞こえるバンドも多い)かというと、決してそんなことはない。だって、こんなメンバーが揃っていてマンネリを感じるような曲になるわけがないじゃない。ドゥームらしさ、ドゥームならでは、ドゥームなればこそ、という部分は全くブレルことなく、知り尽くしたが故の「色気」があるのである。メンバーがメンバーなだけに、聞く側の期待値も高い。ちょっとやそっとじゃ満足できないファンが多い。そんなファンを捻じ伏せるには、相応のパワーとエネルギーが必要。さすがの貫禄である。
若いドゥーム系のバンドも最近多く、この手のジャンルが好物なファンのひとりとしては嬉しい限り。だが、まだまだ、大御所や御大の存在感には、全く翳りが見えないのである。

チョーカンじゃないけど

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ついに、ネプ様が登場。
うーん、ここ数週間、本当に長かった。。。
もう何週、試合をやってないんだろうか。
もはや、毎週読んでいるひとなんて結構な歳の御仁だろうから、単純に試合の連発&乱発ではない方が良いのかもしれない。
しかし、しかし、長かった。休載もあったから余計だ。

にしても、ようやっとこさのネプ様。
まさか、ネメシス戦前のキン肉マンを励まして、スパーのひとつもやって退場なんてことはないだろうな。。。
このところの中弛み(あえて言う)は、作者がネプの扱いを煉り込んでいたからと信じたい。
2世タッグ編でのネプは、キャラ&立ち位置がブレまくりだった。最初こそ貫禄十分、チェックを戦線離脱させた冷徹さを見せていたが、物語が進むにつれ、わけの分からない屁理屈親父みたいなキャラになってしまった。挙句の果てに、足元を掬われる始末。
ネプは、ジャンプ連載当時の、キン肉マンの最後のパートナー。キング出現後はやや霞んでいたが、王位継承編終盤での登場により、やはりトップクラスの存在感を取り戻した。ロビンとのライバルストーリーや、喧嘩男としてのサイドストーリー(?)も魅力的だが、当時は、最後の最後の強力な助っ人として、やはりネプのキャラクターと強さは際立っていた。あの頃の、強くて、カッコいいネプが復活して欲しいのである。






激レア

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ということで、ゲットしてきました。
イメージ 2平成の時代に、激レアなキン肉マングッズ。ザ・マンリキのクリアファイル。
これはなぁ、もうウォーズマンじゃなくて、マンリキメインだな。やるなローソン。このレイアウトを手掛けた担当者の心意気に痺れる。
肉好きなら、「パロスペシャルをマンリキに掛けているウォーズマン」のクリアファイルじゃなくて、「ウォーズマンにパロスペシャルを掛けられているマンリキ」のクリアファイルという解釈の方が正しい。
こういうキャンペーン系のアイテムには、あまり食指が動かないのだが、これはちょっと興味があって、師弟コンビをゲットした。他には、キン肉マン、悪魔将軍、ソルジャー。うーん、いらないな。。。

イメージ 1得てしてこういうキャンペーンはメジャーなキャラが選ばれる。現シリーズで悪魔将軍が軸に物語が進んでいるので、ま、悪魔将軍は良かろう。ただ、わざわざお菓子を3個買ってゲットしようというのは9割がたファンだろう、いい年をした。であれば、もっと通好み(マニアックということではなくて)なセレクトでも良い気がする。なんとなく、この5人は微妙なんだな。
表のウォーズマンの目がちょっと吊り目過ぎるかな。裏は必殺技。ウォーズマンの必殺技をパロスペシャルとするか、スクリュードライバーとするかは、好みによるね。ロビンも、タワーブリッジは間違いではないが、個人的に決め技としてはロビンスペシャルかな。
この技のイラストは本編からのものだが、掛けられている方がメジャー級だ。ウォーズを除いては。
タワーブリッジ→ネプチューンマン
ナパームストレッチ→フェニックス
地獄の断頭台→キン肉マン
マッスルスパーク→フェニックス
と強豪揃いの名勝負の一コマである。
そこで、このマンリキだ。
ウォーズマンは主要キャラのひとりで人気も上位だが、実は本編ではあまり勝率が良くない。マンリキ戦は後期での「貴重な」試合であり、この対戦シーンの1カットが採用されたのは平成の奇跡と呼んでも良いだろう。
このマンリキ、プロだ。このやられっぷりが、ウォーズマンの実力、パロスペシャルの威力を引き出している。
だからこそ、「マンリキのクリアファイル」なのである。
プロレスというのは、やられる側の上手さがあってこそ強さや凄味が引き立つものだ。だから面白い。
橋本真也の強さや怖さは、当時抗争していた蝶野や天山の受けの上手さがあったからだ。DDTを食らってリングに頭から突き刺さったまま数秒静止する天山。あのシーンは天山のタフさも見せつけつつ、橋本のDDTの強烈さを引き立たせていた。外道の受けの上手さ、大袈裟ともいえるような「やられっぷり」があればこそ、若手レスラーの魅力は増す。相手の強さ引き出すのもプロの仕事。
人気がありながら、いまひとつ良いところ無しのウォーズマン。貴重な一戦。
マンリキ、実にいい仕事をしているのである。

チョーカンの日にご報告

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チョーカンメンバーの皆様。
恐らくは「今回のドラゴンさんの○○超人は!?」と、多少なりとも期待されてお越しいただいているかと思います。ありがとうございます。
が、今回は参戦しません。
正確に言うなら、私は超人考案を引退いたします。
今後、公開の有無に関わらず、一切考案(=応募)をしません。復帰もしませんので、完全引退宣言であります。

超人考案についてポリシーを持ち、自分なりの「肉愛」の象徴・表現手段として超人を考案し応募してきました。
一時は遠ざかりましたが、チョーカンに巡り合い、再開。数多のライバル考案者の方々からの刺激を大いに受けながらの超人考案は、正に切磋琢磨の連続、充実した考案の日々でありました。
しかしながら、改めて、ここ最近の自分の考案超人を振り返ると、「こりゃ、ダメだな」と思うばかり。それはテーマやモチーフ云々ではなく、超人に仕立て上げるプロセスの問題。
思い返せば、2世後期に応募した超人も似たり寄ったりだった記憶があります。
「なんだ、この、こねくり回した小手先超人は」と。
恐らくこのまま続けて「なんか違うなぁ」と思いながら生み出すことは、生み出された超人がかわいそう。採用の可否に関わらず、やはり自分の創作した超人には愛情を持っていたい。

もう、くどくど語りますまい。
自分にダメ出しをし、区切りを付けるのは自分。
たかが超人考案、されど超人考案。
チェックをはじめ5人の名を残せたことを誇りに思いつつ。










誤解しないでいただきたい

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誤解しないでいただきたいのですが。
本来のポリシーを曲げてチョーカンに参戦したことが引退理由ではありません。
自分にダメ出しをした上で「この辺が潮時だな」と思ったことが引退を決めた理由。
「コピーをとらない」「色を塗らない」「プレイボーイにしか送らない」。
一貫して拘っていた部分に反して、チョーカンに参戦したり、色を塗って奈良に応募したりしたのも、自分の意思。
別に誰に強制されたわけでもなく、その時その時での自分の決断であります。
引退も自分の決断。

むしろ。
チョーカンは、セミリタイア状態だった私に再度、闘志の炎を甦らせてくれたし、ハガキに向き合う楽しさを思い出させてくれた。感謝すべきシステムであり、メンバーという名の「同士」と「好敵手」には感謝したい。
邂逅は運命である。

佐々木健介がフリーになって、それまでの直線的で真っ向勝負だったガチガチのストロングスタイルから、トップロープからの飛び技や各種スープレックスなどを使うようになりプロレスの幅を広げたように、私もチョーカンで幅を広げることが出来たのである。
今までの延長線では、決して出てこなかったであろう超人も考えることができた。ネギーしかり、アンコウしかり、スタッブしかり。
過去に応募した超人に再度輝きを与えることも出来た。フラッグしかり、スコアしかり。
今まで開けていなかった抽斗を開けることができたのは、間違いなくチョーカンに出会ったから。

やるべきことはやった。
描くべき超人は全て描ききった、のである。

ビジュアルメモリ

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これが何だか分かった人はゲーム好き。
今は無きドリームキャストのビジュアルメモリーだ。当時は2000円だったか2500円だったかで、それなりに高価。無ければゲームのデータが保存できない訳で、必須アイテムな割には高かった。しかも、ジャイアントグラムのように「エディットキャラ」のデータは、1個に1キャラしか保存できないため、作りたいキャラの数だけビジュアルメモリも必要になるという厄介な仕様だった(後に4個分のセーブができるタイプも発売になったが)。
実際、中古で見かけるたびにちょこちょこと買い足していたらこの画像の倍くらいは溜まってしまった。
但し、このビジュアルメモリには単なる記憶媒体ではない優れたスペックも多い。
ソフトによってはミニゲームを保存しておいて(最初から入っているものもあった)携帯ゲームとして持ち歩くことができる。十字キーやボタンが付いているのはそのため。ポケットステーションでのどこいつのような感じで、このミニゲームの内容が実機の方にも反映される。
ジャイアントグラムの場合は更に進んでいて、2ではソフトに合わせて限定ビジュアルメモリが発売になっていた(右上の赤いやつ)。これは最初からミニゲームが入っており、ロゴが全日本プロレスのものに。この手のソフトに合わせた限定版は色々出ていた。
ジャイアントグラムは実機で作ったエディットレスラーをこのビジュアルメモリに保存し、アーケードでも使えるようになっていた。筐体にスロットが付いており、そこにビジュアルメモリを差し込むとアーケードで自分だけのレスラーをプレイできる。更に一定条件を満たすとエディットレスラーを筐体に残すことが出来た。昨今カードを使い戦歴を記録した上でコスチュームや段位を付加するアーケードゲームは多いが、そもそも家庭用ゲームで作った自分だけのキャラをアーケードで使えるというコンセプトは、このビジュアルメモリあればこそでもある。格ゲーの場合、同じキャラでも使う人によって強弱もスタイルも変わるが、ジャイアントグラムの場合は「そもそも唯一無二のキャラ」なのである。
当時、アーケード筐体でエディットレスラーを使っていたら、それなりにギャラリーが集まってきた覚えがある。プロレスゲーム(しかも全日本ベース)のアーケード版、しかもスロット付きの専用筐体だったが、そこはさすがSEGA。一時期は大抵のゲーセンに導入されていて、あちこちで「見たことのないレスラー」を見かけたのだ。
液晶画面が付いており、ミニゲームの表示だけでなく、コントローラーに差し込むとここにゲームの情報が表示される。コントローラー自体の上側に差し込むので、上下逆になり、画面表示も自動的に上下逆に切り替わる。ジャイアントグラムの場合、ステイタスが表示され、負傷箇所やダメージ量が分かるようになっていた。まぁ、普通はプレイ中にコントローラーを見ることなんてまずない(画面から目を離すことがまずない)のであまり役に立った覚えは無いが。
また、ビジュアルメモリの上部にはコネクターのような差込み口があり、これは2個のビジュアルメモリを連結することでデータのやり取りが出来た。
白が標準モデルだが、カラーバリエーションも豊富。ソフトに合わせたロゴやカラーの限定版、海外版なども多かった。
外観やサイズもなかなかに凝った作りで、何より「持ってる感」があった。ゲームハードから撤退したSEGAなだけに、時代を先取りし過ぎた気もするが、今でもドリキャスが現役の我が家では、大事な大事なパートナーでもある。今見ても優れた機能、家庭とアーケードを繋ぐアイテムとしての役割、ゲームをより楽しむための様々な工夫、そこかしこに覗く当時のSEGAのチャレンジ精神など、実に味わい深い。
盛り込みすぎたからか電池の減りが異常に早いということは大目に見るにしても、こんな素晴らしいビジュアルメモリにも最大にして最悪の欠点が一つだけある。これはドリキャスユーザー共通の認識だと断言する。それは、
『キャップがなくなっちゃう』
である。
キャップが完全に外せる仕様なので、脱着を繰り返すとツメ部分が削れて緩くなる。ポケットやカバンに入れると外れてしまい、そのうちどこかへ。アーケードでプレイ時に外しておいても、なぜかどこかへ。家でコントローラーに差込み、気がつくとどこかへ。この画像のキャップが無いものは中古で買ったもの。キャップ付きだと300~500円くらい、キャップなしだと100~300円くらいといったところ。但し、中古ショップで見かけるのはキャップなしが圧倒的に多く、いかに『キャップがなくなっちゃう』ユーザーが多かったかということの証明にもなろうというものだ。
ドリキャス撤退から15年。発売から撤退まで約3年。さすがに最近は市場に出回る弾数も減ってきた感がある。だが中古ゲーム屋の片隅でひっそりと埃を被ったドリキャス勢の残党を見ると、なんだかほっておけないのである。

刑事ドラマといえば

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ここ2年くらい戦隊とかライダー、大映系ドラマのDVDを借りて見てたんだけど。
なんとなく、リアルタイムで子供の頃に見てたシリーズはほぼ見切った感もあり、まだ手をつけていないものを見ようということで、西部警察を見ている。PART1のシリーズ18巻を見終わった。
昭和の刑事ドラマというと、まぁ、非常に息の長いシリーズと、残念ながら短命に終わったものとがあって。
自分的には、西部警察が一番リアルタイムだったし、よく見てたな。
どこからどこまでがリアルタイムかというのは難しいんだけど、よく見てたのは、西部警察、特捜最前線。太陽にほえろはあまり見てなかった。裏が何だったか忘れたが時代劇で、チャンネル権のあるおばあちゃんがそっちを見てたような気がする。
西部警察は、アクション刑事モノの代名詞だが、まぁ、今の時代ではまず作れない内容。街中での銃撃戦、工場や倉庫をまるまる吹っ飛ばす爆破シーン、大掛かりな空撮、地方ロケなど、予算やスケールも今では考えられないだろう。倫理的にも現代では放送できないレベルだ。刑事にヘロインを打つ、一般市民を無差別に拉致する、渋谷の路上で歩行者を狙撃する、刑事を誘拐する、刑事が犯人に脅されて現金輸送車を襲う、人質の身体にダイナマイトを巻き付けて脅迫する等々。そもそも、飲酒後に車を運転してたり、刑事が歩きタバコでポイ捨てしたり、「俺は何もしらねぇよ」と言っているチンピラを「んなわけねえだろう!」とボコボコにしたり、まぁ、西部署の刑事もヒドいんだよ。
最近の濃密で、捜査プロセスや科学捜査を軸に置いたストーリー、登場人物の心理を深く描いた刑事ドラマもいいんだけど、こういう「やりすぎな刑事ドラマ」は懐かしさだけでなく、アクションドラマとしての爽快感にも似た味わいがあった。

そして改めて見てみると、悪役の魅力に気付く。
もう、とにかく、悪者は悪者。あまりにも悪者として描かれていて、逆に清清しいくらい。
中でも、中田博久や内田勝正のゾクゾクするような冷酷でニヒルな演技は最高。山本昌平の「いるだけで恐い」表情。最近は善人イメージの多い西田健や長塚京三の冷え切った狂気。志賀勝のぶっとんだ犯人役もしびれる。思えば、こういうどこまでも悪者役が似合う役者というのは、最近は少なくなった気がする。アクション刑事ドラマと同時に、時代劇も減ったからかな。
川合伸旺、田口計、佐藤慶、戸浦六宏、汐路章、藤木孝、立川三貴、睦五郎、堀田真三。。。
悪役系俳優が、徐々に好々爺役や警察官僚、気のいい商店街の親父などになっていく中、悪役然とした佇まいの俳優が懐かしい。
悪役が魅力的だからこそ正義が際立つという、勧善懲悪ものの王道なのである。
そういえば、昨今のプロレスも、完全にヒールというレスラーはなかなかいない。ダークヒーロー的なレスラーが多い気がする。昔の、ブッチャー、シン、シーク、上田馬之助のような存在感は、もう見ることは無いのかな。

一番のリアルタイムはPART2終盤~PART3で、このあたりがアクションシーンも極限まで高まったのだが、このメンバーの中で一番古いのが北条(ジョー)だったというのは、今回PART1のDVDを見て初めて知った。
PART3は大門以下、ハト、タイショー、イッペイ、ジョー、チョーさん、ジュン。ある意味、このメンバーがリアルタイムであり私的ベストメンバーでもある。ハト&タイショーが2枚看板といってもいい。クールでアウトローテイストを漂わせつつ真っ直ぐで正義感溢れるハト。豪快、熱血という言葉が似合うタイショー。舘ひろしと柴俊夫という配役も絶妙。
だが、一番の古株はジョーで、次がイッペイだったのだ。知らんかった。。。





オフ会参加

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一昨日の金曜日に、肉オフ会に参加。2回目の参加である。
いやー、楽しかったな。
縁あってチョーカンつながりから、奈良での邂逅、先日のワンフェス。
今までまったく交わらなかったひととの縁もまた、人生の巡り合わせであろう。
お題のある飲み会と言うのは実に楽しい。
誘っていただいた皆様、盛り上がった皆様、遠方より初顔合わせの皆様、楽しかったです。
ありがとうございました。
またの機会に。

最近思う

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日々仕事をしている中で、「共通言語」というのは大事だなと思うこと多い。
業界によって専門用語があって、必要とされる用語や知っていなければ仕事にならない言葉・単語というものは少なくない。が、他業種・異業界のひとと仕事する機会も多いわけで、打ち合わせの席でお互いの専門用語をあたかも共通言語のように使ってしまい、『?』となることもままある。勿論、お互いに分からないことや通じない単語は説明をしあえば良いだけの話なのだが、その実なかなかニュアンスまで伝えることは難しかったりする。
社内や業界内で「ひとこと」で通じるならそれは共通言語だろう。その言葉が持つニュアンスや、相手の求めることも理解できるからこそ、共通言語とも言える。
例えば、ポンチ画という言葉がある。私は仕事上、「ポンチ画」といえば、ラフ図や概略図、図面や設計図の下絵のことと理解していて、「ポンチ画で説明して」とか「簡単なポンチ画で良いから描いてください」と言われれば、サラサラ~と描くわけだ。相手に伝われば良いのであって、「こんな感じ」でこと足りる。だが、ポンチ画という単語には、風刺画や漫画という意味もあるそうだ。出版系の方とお仕事をした時に、「こっちの業界ではそういう意味の方が一般的ですよ」と教示いただいた。よく新聞の政治欄なんかで、政治家を皮肉ったような1コマ漫画や挿絵なんかがあるが、あれがそうらしい。ただ出版業界でも使う使わないも含めて、かなり解釈には幅があるようだ。辞書を引いてみると、どちらの意味もあるのは確かで、どっちが間違いということではない。ただ、業界が違えば、意味の優先順位が変わるわけで、それぞれの業界では「共通言語」になっていても、他業界では意味合いが異なるという例と言える。私が出版業界のひとに「ポンチ画をください」と言うと、相手は「風刺画を描いてくれってこと?」となってしまうからだ。

以前、ちょくちょく中国出張に行っていた時期があった。
ホテルや空港は英語が通じるし、大きなホテルなら日本語も通じることも多く、レストランではメニューを指差しして数は指で伝えればいいからほぼ困ったことはないのだが、タクシーだけは本当に困った。上海や北京での移動はほぼタクシー。行き先のチラシや名刺、現地のひとに書いてもらった行き先住所のメモなどを見せれば、とりあえずは行ける。が、途中で渋滞にはまったり、ドライバーが道が分からなくなったり、予定を変更してどこかに寄ろうとすると、言葉が通じない。ドライバーは中国語(の地域によって全く違う)しか喋れないので、全く意思の疎通が出来ないのだ。それでも、身振り手振りと、片言以下の私の怪しい中国語で何とか切り抜けてはきたのだが。シンセンで現地のスタッフとタクシーで出かけた時は、ドライバーの訛りがもの凄く、中国語ペラペラのスタッフも上手く話せていなかったなんてこともあった。
ある日、ひとりでホテルから空港へ向かうためにタクシーに乗り、空港名を告げると、ドライバーが「分かりました」と日本語で答えてくれた。何度もタクシーに乗っていたが、日本語の話せるドライバーは初めてだった。更に、「空港は何番ゲートですか?」と聞いてくる。その空港は、航空会社によって搭乗口がかなり離れており、タクシーの乗降場も2箇所に分かれているそうな。「1番で」と答え、タクシーは出発。「日本語、出来るんですか?」と聞いてみると、なんでも「上海万博の特に日本のお客さんがいっぱい来たので、少し勉強しました」ということらしい。たどたどしいけれど、かなりしっかりした日本語でゆっくりと話すドライバー。自分で本を買って練習したとのこと。うーん、頭が下がる。中国は空港も道も分かりにくくて、間違ったところで降りると凄く困るだろうから、その辺りの必要な日本語だけ覚えたんだって。凄い。ドライバーが言うには「日本語は難しい。日本語が話せる人の方が凄いよ」とのこと。私も、中国語のハンドブックを見ながら頑張って中国語で話しかけてみた。ドライバーは、「うーん、ごめんなさい。分からない」と、殆ど私の中国語は通じなかった。。。
信号で止まる度にハンドブックを見せて、ドライバーに読み上げてもらったのだが、全くイントネーションが違う。やっぱり難しいのよね。
ドライバーは、「中国に来たら、少しでも良いから中国語で話しかけてみて。中国人は中国語しか話せない人が多いから、中国語で話しかけてもらえると嬉しいよ」と言っていた。確かに、日本にいて外国の観光客に日本語で話しかけられると、ちょっと距離が縮まる気がする。
空港で別れしなに、「どうも、ありがとうございました」と言って手を振ってくれたドライバーに、私は「フェイチャン、ガンシェ」と答えた。彼は元気かな。
自分では共通言語として当たり前に思っていることでも、そもそも相手に伝わらない、違った意味で伝わってしまうこともあるわけで。「これ、通じてるかな?」「自分では分かってるけど、相手にも分かるかな?」とちょっと気にしてみることも大事。それだけで、コミュニケーションというのはスムーズになっていく気がする。以前、ある社長から「コミュニケーションは相手への思いやり」という言葉を聞いた。正に、正論。相手のことを思えば、必然的に、共通言語がどうあるべきなのかが見えてくる気がする。ドライバーは、日本人のお客さんがこのホテルから空港へ乗ることを知っていたから、確認するべきことを日本語で勉強した。これこそ、思いやりだろう。

趣味の話や好きな話をしていると、思い入れが強いディープな話になりがちだ。キン肉マンにしろ、ビーバップにしろ、ベースにしろ、音楽にしろ、山道具にしろ、ジーパンにしろ、プロレスにしろ。でも、みんながみんな詳しい訳ではないし、詳しくなくても、ディープな話に着いてこられなくても、共通の趣味への愛情は平等だ。知識と愛情はイコールではない。平等に楽しむためには、詳しい方が「下りていって」あげればいい。相手に合わせてあげればいい。教えてあげればいい。相手が知らないことは教えてあげればいい。「俺、詳しいんだ。お前、そんなことも知らないのか」なんてカッコ悪いよね。
ラーメンマンやロビン、ウォーズ、バッファが読者超人だってことを知らなくたって、キン肉マンが好きならいいじゃん。「なんだ、そんなことも知らないの!?」なんてコバカにしないで教えてあげればいい。
「元々人間だった超人、だーれだ?」ってクイズのひとつも出してあげる余裕が欲しい。それもまた思いやり。
多分、ジェロニモって答えるから、「他には?」て返せば、「え!?他にもいましたっけ?」と、盛り上がるんだから。
スラップや6弦が弾けなくたって、すごいベーシストはいっぱいいる。
ヒマラヤに行ってない人の方が多い。
メジャー団体にもインディーズ団体にも良いところ悪いところ両方あり、面白さは同じ物差しでは計れない。
お互いのことを思いやって理解しあうから、共通言語は増えていくし、仕事も趣味も面白くなっていく気がする。








X-MEN

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アポカリプス見てきた。
正味2時間オーバーの長尺。おしっこに行きたくなるのが怖くて、アイスコーヒーをちびちび飲んだ。
X-MENは1作目から全て見ていて、MARVEL系も欠かさず見ている。
なんだかんだでこういう「ガヤガヤ」したヒーローモノは見てて楽しいし、原作に準じている部分と違う部分を探してニヤリとしたりするのも好き。
今作は新(?)X-MENシリーズラストということで、やや盛り込み過ぎだった気もするけど。
◎マグニートーの静かな怒りと、感情の変化の描かれ方が秀逸
◎サイロックが原作に激似。今までの全ミュータントで一番似てるかも
◎同時進行的な場面の切り替わり(各キャラの時間の流れ)が分かりやすい。前作は途中でこんがらがった
○クイックシルバーのキャラ。重い話の中でちょっと力を抜いて見られる演出。こういうポジションのキャラは大事
○あの人の登場。「出たー!」みたいな
○全体的なCGの完成度。なのかんのとやっぱり凄いなと思う
△ミュータントの割り振り(?)イマイチ。初期メンバー・メジャーなキャラなのに活躍の場がいまひとつ盛り上がらない
△スタッフロール後も含め次作やスピンオフなどへの複線が恒例だが、さすがにちょっと飽きた
×アポカリプスが全然強くない。原作の最強クラスの威厳はどこへやら。小言と文句ばっかり言ってる近所のオッサンみたい
×ミスティークの能力を生かしきれてない(作品として)。過去作はミスティークの能力がある意味でオチになるくらいだったのに
×エンジェルの存在が過去作と辻褄が合ってない
という感じかな。
次は、ウルヴァリンシリーズの3作目のようなので、完結させるのでしょうかね。X-MEN系は3部作がお好きなよう。

大人の事情はさておき、早くX-MENシリーズも、GOGも、F4も、アベンジャーズに合流すれば良いのに、と。
X-MENはミュータントとしての苦悩がベースにあるとは思うけれど、原作での世界観の共有は映画でも魅力的。シビルウォーなんか「色んな奴がいっぱい出てくるよ!」という見た目の印象とは裏腹に、ヒーロー同士の葛藤や悲哀が原作以上にシビアに描かれてたと思うし。
F4はキャスト入れ替えて、キャプテンと両立できるようになったんだし。




久しぶりにGG2000

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まだまだ現役のドリキャス&ジャイグラ2000。
そういえば前に紹介記事を書いてたけど頓挫してたような。ま、いいか。
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これらは育成レスラーのエース級を保存したビジュアルメモリたち。
以前は10個(=10人)くらいで回してたけど、某中古系ショップで安いビジュアルメモリーを大量に発見したので、どかっと仕入れた。ふた無しで安かった上に、買った分のクーポンで更に格安でゲットできた。
で、ビジュアルメモリが大量に手に入ったので、リアルタイムでは出来なかったことをやってみようと決心。
それは、「全バーニング技を制覇」である。
バーニング技は登場するレスラー全員が持っている、いわば超必殺技みたいなものだ。そもそもこのゲームの育成(エディット)は、技を受けて覚えるシステム(ラーニング)なので、結構な労力と根気と時間、そしてプロレス愛が必要。技リストから好みの技を選んで装備、というプロレスゲームにありがちなお手軽さは皆無。特定の技は進化技といって、Aの技のレベルを上げることでA´という技やBという技を覚えたりもする。バーニング技はこうやって覚えた技を合成することで装備させなければならない。育成レスラーを一人前にするには手間隙が掛かるのである。が、ここがジャイグラの面白いところでもあり、深いところでもあり、今でも「終わらない」要素だったりもする。狙った技をラーニングした時のカタルシスは筆舌に尽くし難い。
バーニング技は各レスラーにマッチした技が設定されていて、これを育成レスラーに装備させるわけだが、好みのレスラーのものでも良いし、演出がカッコイイものでも良い。が、今回のコンセプトは、育成レスラー自体のテーマに合わせたものをそれぞれ装備させてみよう。逆に言えば、バーニング技にマッチしたコンセプトのレスラーを作ってみよう、ということである。
技を覚えるにはその技をCPUに出させなければならない。これは漫然とプレイしていたのではまず無理で、複数の育成レスラーを作る場合は似たようなレスラーになってしまう。というのも、よく出す技(=すぐに覚える)となかなか出さない技(=覚えたくても覚えられない)があるから。特に、ダイビング技や中威力のハンマースロー技なんかは、コツを知らないといつまで経っても覚えられない(CPUが出さない)。CPUが技を出す条件を満たしてあげる必要があるのである。また、CPUの思考を把握しておくことも必須。どこまで拘って技を装備するかで育成レスラーの個性が決まるといっても良いだろう。ま、この辺のことは別の機会に。
バーニング技は全部で45種類ある。登場レスラーが持っている技が43種類(45人だが、馬場と全盛期馬場は同じバーニング技、隠しキャラのひとりは全バーニング技がランダムで発動するスペック)、育成専用バーニング技が2種類。45人を全て0から作るのではなく、既に存在している育成レスラーが持っている技の合成でも作れるバーニング技があるので、ここはコピーをしつつ作っていくことにする。バーニング技は合成で作り装備するが、合成に使うと元の技は消えてしまう。進化技(特定の技を使うと別の技を覚える)の場合は練習試合後に自動的に再度習得できる場合もあるが、単発の技は改めて習得が必要な場合がほとんど。どのタイミングでバーニング技を合成するかにもちょっとした工夫が必要。
45人も全く違う個性のレスラーを作るのは至難の技であるが。45人も所属レスラーがいる団体なんてちょっと思いつかないなぁ。。。
今更ジャイグラなんてやってる人がいるのかいないのか分からないが、バーニング技の合成とプチ解説を。自分の備忘録にもなるし。
1)馬場&全盛期馬場「王者の魂」16文キック+32文ロケット砲
ストマックキックのレベルを上げると16文キック、16文キックのレベルを上げると32文ロケット砲を習得。全盛期馬場の16文キックと32文ドロップキックからは合成不可。
ハンマースローから16文キックでふっとばし、ロープの反動で戻ってきたところに32文ロケット砲をぶち込む。
馬場ファンなら鼻血確定の技。
2)三沢「王道継承」エルボー+ダブルエルボー
初期装備のエルボーを削除し、三沢からエルボーをラーニングする。
バックエルボー→ダブルエルボー→ランニングエルボーの連続技。あえてタイガードライバーをカウント2.9で返された後に発動すると全日時代の三沢らしく見える。
3)川田「非情の顔面蹴り」起き上がりこぼしチョップ+顔面蹴り
起き上がりこぼしチョップ→顔面ステップキック→顔面蹴り(ジャンプ式)→顔面蹴り。
最後の顔面蹴りはミドルキックのフォームで、膝立ちの相手の顔面を蹴り飛ばす。
4)田上「大回転喉輪落とし」連続喉輪落とし+大車輪喉輪落とし
連続喉輪落としがラーニングし難く(なかなかCPUが出さない)、それなりにコツと根気が必要。
大車輪喉輪落としを2連発する技だが、追加入力で更に2発繰り出す。追加入力のタイミングが難しい。
5)小橋「渾身の爆裂青春バーニングラリアット」バーニングハンマー+居合い切りラリアット
バーニングハンマーはアルゼンチンバックブリーカーとオレンジクラッシュの合成、居合い切りラリアットは熱いラリアットの進化技。
ショートレンジラリアットでなぎ倒してから気合の握り拳、相手を引き起こしての居合い切りラリアットを猛爆。個人的に一番好きなバーニング技で、一番やりこんでいる育成レスラーにはこれを装備させている。
6)秋山「無限連発エクスプロイダー」エクスプロイダー+ワンハンドクラッチエクスプロイダー
比較的ラーニングしやすい技同士の合成。追加入力でエクスプロイダーを連発可能。10発目あたりから追加入力のタイミングがシビア。なりきるなら、5発くらいで終了する方が秋山っぽく見える。
7)小川「バックドロップレクイエム」ジャンピングバックドロップ+バックドロップホールド
バックドロップホールドはジャンピングバックドロップからの進化技のみ可能。
ジャンピングバックドロップ連発からバックドロップホールド。技巧派の育成レスラーのフィニッシュに最高。
8)大森「ワイルドエクスプレス」アックスボンバー+アックスボンバー
ハンマースロー版とダッシュ版の合成。比較的よく出してくる技なのでラーニングはしやすいが、CPUはこの技をフィニッシュにすることが多いため、何回か試合をする必要あり。
秋山を7秒で仕留めたアックスボンバー3連打の再現技。カメラワークがカッコイイ。
9)高山「セルフィッシュニーアタック」膝蹴り+ランニングニーリフト
膝蹴りは高山からのラーニング限定、ランニングニーリフトは進化技。
ニーリフトの連打から走りこんでのランニングニーリフト。
10)馳「インフィニティジャイアントスイング」ジャイアントスイング+投げ捨てジャイアントスイング
ジャイアントスイングは馳からのラーニング限定、投げ捨てジャイアントスイングは進化技。
十字キー回転で回転数がアップするが、技終了後にフラフラになる。フィニッシュというよりは中盤あたりでの魅せ技に使用すると馳っぽい。
11)本田「野生の証明」トリプルヘッドバット+タモンズパワード
ヘッドバットのラッシュからタモンズパワードで直接フォール可能(リング中央で)、更に顔面ダメージと首ダメージも与える優秀なバーニング技。
12)垣原「カッキーラッシュ」かかと落とし+ランニング掌底
かかと落としは崩し技からのもの(単発のものは不可)のみ対応。
打撃連打から走りこんでの掌底でとどめ。なんとなく地味。
13)志賀「トリプルツイスタースイングDDT」とびつきスイングDDT+クロスアームスイングDDT
スイングDDT→セカンドロープスイングDDT→とびつきスイングDDT(ダイビング式)。若かりし頃の志賀らしい、躍動感溢れる技。
14)ハンセン「アンストッパブルダンプカー」アメフトタックル+ショートレンジウェスタンラリアット
ショートレンジウェスタンラリアットは2段階の進化技。馬場のランニングネックブリーカーのレベルを上げるとハンマースロー版ウェスタンラリアット、ハンマースロー版のレベルを上げるとショートレンジ版を習得。
エルボー連打からダウンさせて左手のサポーターを直し、引きずり起こしてショートレンジウェスタンラリアットから「ウィー!」。SEGA製作担当の愛を感じる一撃。
15)ベイダー「ディステニーハンマー」ベイダーハンマー(3発目)+串刺しベイダーアタック
覚えやすい技同士の合成で、育成の序盤でも合成が可能。
ベイダーハンマーの連打でコーナーに押し込み、対角線に振ってベイダーアタック。ニアロープで相手がダウンするので、このままフォールに入るのは難しい。
16)エース「ファイナルエースクラッシャー」メキシカンエースクラッシャー+ギロチンエースクラッシャー
メキシカンエースクラッシャーはエースクラッシャーからの進化技。
エースクラッシャー→ギロチン→メキシカンの連続技で、フィニッシュ後にダブルピースアピール。
既存技の連発なので、見た目の好みは分かれるところか。
17)ウィリアムス「殺人処方箋」殺人バックドロップ+ドクターボム
殺人バックドロップは、殺人バックドロップの前のデンジャラスバックドロップからラーニングする必要あり。要根気。
ドクターボムから引き起こして顔面パンチで後ろを向かせて引っこ抜くような殺人バックドロップ。
全バーニング技中、最高のネーミングセンス。
18)バートン「マシンガンゴールデンレフト」ボディブロー連打+ゴールデンレフト
ゴールデンレフトはハンマースロー版。
ボディブローの連打から渾身のゴールデンレフト。
19)スミス「ブリティッシュトルネード」巻き投げ+手首極め投げ
巻き投げはスミスからラーニング、手首極め投げはアームロックからの派生でなかなか出してくれないことも。
ダウンした相手の手首を掴んで回転する見た目はトリッキーだが、イマイチ盛り上がりに欠ける技。中盤の痛め技向き。
20)モスマン「ハワイアンビッグウェーブ」ハワイアンクラッシャー+ゼロ戦キック(ランニング版)
キック連打からのゼロ戦キック。どうにも盛り上がらない残念な技。
21)ウルフ「スタンピートターボドロップ」ターボドロップ+ターボドロップⅡ
ターボドロップの起動技サイドスープレックスを覚えるのが大変。サイドスープレックスからの追加入力なため、まずサイドスープレックスをラーニングしなければならないが、ウルフは高確率でターボドロップを出してくる。いかにサイドスープレックスを出させるかは、ある意味試練。
ターボドロップで担いでからぐるぐる回転して叩きつける技で、覚えるまでの苦労の割りにはかなり地味。
22)鶴田「世界をとったバックドロップ」滞空バックドロップ+バックドロップホールド
滞空バックドロップは鶴田からラーニングしたもののみ対応。
滞空バックドロップ2連発の後、所謂へそで投げるバックドロップ(持ち上げてからグイッと反るタイプ)からそのままホールド。
23)オブライト「キングオブスープレックス」ローリングジャーマン3+投げ捨てジャーマン
投げ捨ては正面から回り込むもの限定。
オブライトらしいスープレックスの連発で、更にローリングジャーマンを2発追加可能。投げ中心の育成レスラーには是非とも装備したい。
24)ブロディ「キングコングパニック」ワンハンドスピンスラム+キングコングダイビングニー
キングコングダイビングニーはラーニングにコツ(CPUに出させる)が必要。
ワンハンドスピンスラム→ギロチンドロップ→超獣ウォーク(吼えながらノシノシ歩く)→キングコングダイビングニーという連続技。
ブロディ自身はダイビングニーは相手を選んで使っていたので、この技もフィニッシュにのみ使用したいところ。
25)力道山「空手チョップ世界を征す」空手チョップ+空手チョップ
ハンマースローの空手チョップと、掴み技の空手チョップの合成。
空手チョップ2連発から、「やめてー!」と懇願する相手に容赦なく渾身の空手チョップを振り下ろす。見た目とネーミングのマッチ具合が秀逸。
26)デストロイヤー「カースオブザ4」ニークラッシャー+足4の字固め
ラーニングしやすく作りやすい上に足ダメージの大きいバーニング技。
ニークラッシャー2連発から足4の字固めへ移行する。この技を挟んで前後にニークラッシャー+足4の字固めを出すととんでもない膝ダメージを与えられる。クラシカルなレスラーに装備させても良い。
27)ブラジル「ウルトラココバット」ココバットラッシュ+ランニングココバット
ひたすらココバットの連打。ヘッドバット中心のレスラーに最適。野生の証明と違い全て頭突きの構成。
28)キニスキー「荒法師式壮絶背骨粉砕術」アルゼンチンバックブリーカー+シュミット式バックブリーカー
シュミット式は掴み技の方のみ。アルゼンチンを合成しているのに、シュミット式を3連発で繰り出す。
29)ジョナサン「ヒューマノイドタイフーン」アルゼンチンバックブリーカー+カナディアンバックブリーカー
アルゼンチンで担ぎ、そのままカナディアン→ハイジャックと、3大バックブリーカーを連続で極める技。
この技は、某プロレス漫画で某巨漢レスラーが必殺技に使っていたというのは、ジャイグラファンには有名な話。
30)サンマルチノ「バイオニックパワープラント」ベアハッグ+ベアハッグ
掴み技版とハンマースロー版の合成。サンマルチノ版は相手が気絶するという演出があるが、育成版ではない上に、他のバーニング技よりもダメージが少ない。
キニスキー、ジョナサン、サンマルチノは全て腰ダメージの技であり、最近はバックブリーカーやベアハッグを使うレスラーは少ないため差別かも可能。古きよきラフファイターを作る場合はこれらのバーニング技を装備すると雰囲気が出る。
31)エリック「悪魔の爪」スタンディングアイアンクローキャッチ+スタンディングストマッククローキャッチ
技そのものではなく、技の前のモーションを合成するという稀有なバーニング技。
アイアンクローでグイグイ締め上げた後に投げ捨てる、見てるだけで頭が痛くなるような技。
32)エッジ(ハヤブサ)「エアマスター」フェニックススプラッシュ+シューティングスタープレス
対ダウンダイビング技の合成で、シューティングスターは覚えるのにやや根気と工夫が必要。
ファイヤーバード→シューティングスター→フェニックスとプレス技3連発で、見た目の派手さはトップクラス。ジュニアレスラーやルチャ系の育成にマッチ。
33)金剛(人生)「地獄めぐり」無間+念仏パワーボム
念仏パワーボムで叩きつけた後そのままのクラッチで抱え上げて高野落とし、引き起こして顔面パンチを入れる。
金剛は拝みモーションの付いたダイビング技が多く、こちらを覚えてフィニッシュにした方がそれっぽくなる。
34)ジャイアント(アンドレ)「ギガンティックプレッシャー」押し潰す+ヒッププッシュ
完全にアンドレモチーフのネタ技。
ヒッププッシュ、フットスタンプ、ボディプレスという構成で、巨漢レスラーを育成するならこれしかないと言い切れる。
35)クラッシャー(ブラッシー)「鮮血に染まる悪鬼の牙」噛み付き+首投げ&噛み付き
噛み付きは崩し技版。
体勢を変えてやたらめったら噛み付く、モーションもネーミングも昭和ファン狂喜乱舞のバーニング技。
クラッシャーは噛み付き技が豊富だが、バーニング技も含め妙なアピールモーションが付いているためそのままピンフォールにいきにくい。
36)グレイス(グレイシー)「ジョイントクラッシャー」飛びつき腕拉ぎ十字固め+チョークスリーパー
チョークスリーパーは対ダウンうつぶせマウントポジションからのコンボ。
膝十字→腕拉ぎ→マウントパンチ→チョークスリーパーの連続技で、各部位にダメージを与えることが可能。
打撃系バーニングを除くと格闘系の育成レスラーにはこれ以外に選択肢が無いくらい秀逸な演出。
フィニッシュというよりもここから単発の膝十字や腕拉ぎに繋いでギブアップ勝ちにいく方が良い。
37)ディアブロ(前作でのブロディ的キャラ)「アルティメットデスサイズ」フロントバックブリーカー+アルティメットクラッシュ
リフトアップした相手を肩と頭に交互に叩きつけ、更に膝に叩きつける腰破壊技。
豪快だが非現実的な技なので好みが分かれるかも。
38)タイガー「ジャイアントグラム2.1」ジャイアントグラム+超滞空ブレンバスター
進化合成の象徴技ビルドアップバスターとビルドアップドライバーの合成技であるジャイアントグラムを使用するバーニング技。ジャイアントグラムを2連発する技で、2発目が必ずスローモーションになる。
恐らく、一番手間が掛かり、且つあまりに非現実的な技のため、ジャイアントグラムをプロレスゲームとして解釈するなら邪道な技。だが、SEGAらしい&格ゲーらしいといえば、ここまでこのゲームを象徴した技もないだろう。使うかどうかは賛否両論分かれる技。
ビルドアップバスター&ドライバー、デンジャラスホイップ、イズナドライバー、ツイスターアッパーといった技は、さすがVFのSEGAと思わせる技でもあるのは事実。非現実的で漫画的ではあるが、これらの技がゲーム自体の面白さをより深みのあるものにしているのは否定できない。
39)マスター(武藤)「ジーニアスレイジ」フェイスクラッシャー+スペースローリングエルボー
フェイスクラッシャーは背後投げ版。
スペースローリングエルボー2連発から雪崩式フランケンシュタイナー。実際にはこんなコンボはやらないが、ここから更にムーンサルトプレスを極めるとカッコイイ。
40)マングラー(橋本)「キングオブクラッシャー」垂直落下式DDT+垂直落下式DDT
ブレンバスターからの派生版と掴み技版の合成。
袈裟切りチョップ連打→両手クロスの息吹き→ミドルキック連打→垂直落下式DDT。非常に橋本っぽいコンボ。
41)サイクロップス(蝶野)「極悪バタフライ」串刺しケンカキック+気合の入ったケンカキック
ハンマースローを誘発するコツを知っていればかなり楽に出来るバーニング技。
急所パンチ→ケンカキック→STF→ケンカキックで蝶野らしいけど、微妙に順番に違和感がある連続技。
42)ティグレ(タイガーマスク)「タイガーハリケーン」ラウンディングボディプレス+ダイビングボディプレス
ダイビング技を誘発できるなら比較的楽に合成可能。合間にミサイルキックやタイガードロップなどもラーニングできる可能性がある。
ミサイルキックを放ってからのプレス技の連続で、エッジとはまた違ったジュニア戦士に。
43)キラー(猪木)「邪王の美学」アリキック+スライディングアリキック
恐らく1回の練習試合で両方ラーニング出来てしまう技同士の合成。どちらもガードしていれば勝手に覚える。
相手のエルボーをわざとくらい、2発目をカウンターの鉄拳で返す。そこから手拍子でアピールし、渾身の延髄斬りを叩き込む。演出としては、もはやプロレスファンにしか理解できない境地。
44)育成専用1「粉砕粉砕大粉砕」ヘッドロックパンチ+ショートパンチ
ショートパンチはレバー入力無しのもの。ヘッドロックパンチはラーニングに根気が必要。ヘッドロックを誘発し、更にそこから派生技を出させるにはリング上の位置調整も重要。ヘッドロックをかけられると位置が大きくずれてロープにかかり、ブレイクになってしまうことが多い。
殴って蹴って、最後にヘッドロックパンチをぶちこむ。非常にシンプルだが、70年代あたりのラフファイターらしい味のある技。
45)育成専用2「バウンサースピリッツ」ストンピング+ストンピング連打
邪王の美学同様、覚えやすいバーニング技。育成序盤で出来るため、ひとまずはこの技を装備しておいて、ある程度育成が進んだら(バーニング技を使うこと自体が育成では重要。装備していなければ使えない)、お目当てのバーニング技に変更すると良い。
ちなみに、育成専用バーニング技2種は、本来は登場するはずだったレスラー用に用意されていたものだったらしい。その名前から察するに、往年のラフファイターだったのだろう。ニヤリとできるひとはプロレスファン。ジャイアントやクラッシャーもそうなのだが、大人の事情で登場させられない=無かったことにするのではなく、オリジナルレスラーとして「見た目をいじって」登場させるあたりにSEGAの愛を感じる。

更に、このゲームには場外バーニング技も存在する。
こちらは、色々な技の組み合わせで作ることが出来、パターンは多い。
基本的には、ダイビング技、場外ダイブ技、エプロン技などの大技の組み合わせで試してみるといい。要らないのにラーニングしてしまった技で出来る場合もある。
場外バーニング技は、「鉄柵地獄」「パイプ椅子地獄」「メリケンサック地獄」「チェーン地獄」「凶器地獄」の5種類。メリケンサックはグレイス、チェーンはブロディ&ディアブロ、凶器はデストロイヤーのみのレア技でもあり、これらを装備するのもまた一興。






ジャイアントグラム育成メモ

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どうやら都内某所にアーケード版のジャイアントグラムが稼動しているゲーセンがあるらしい。
ビジュアルメモリが使える(=育成レスラーが使える)のかどうか分からないが、未だに根強いゲームであることが窺い知れる。
このソフト、攻略本もあるのだが、現在は入手困難。地道に中古ゲーム屋やリサイクルショップの攻略本コーナーを見て回るか、オクで狙うしかないだろう。DCはハードもソフトも大抵は安価だが、そもそもの弾数が少ないので、中古市場でお目当てのモノに出会う機会は少ない。私の場合、攻略本はリアルタイムで購入していたのであったが、その後一度もショップで見かけたことはない。
で、もしかしたら、ジャイアントグラムでまだ育成をしている人、これから育成をしようという稀有な御仁もいるかもしれないので、育成のコツや経験上の知識をメモしていこうと思う。攻略本には育成のポイントも出てはいるが、如何せんロジックやシステムのことが主体。実際に育成をしてみると分かるが、攻略本の情報はほとんど役に立たない。
もはや対戦で(DCではネットワーク対戦も出来た)オリジナルの育成レスラーを見せることなどないだろうが、それでもプロレス愛に溢れた懐の深いこのソフトの面白さを知ってもらえれば幸い。

このソフトの育成(エディット)の最大の特徴は、「技をくらって習得する」ということ。ステイタス画面で好みの技を付け替えるということは出来ない。前作では削除が出来なかったのでリセットの繰り返しが面倒だったが、今作では削除可能で、だいぶ楽にはなった。また、ラーニングした技を合成して他の技にすることも出来る。但し、合成には複雑なロジックが存在し、バーニング技と育成専用技以外では狙った技を作るのはなかなか難しい。合成技で作れる技の殆どは既存技。合成でれこれやるよりも、練習試合でラーニングを狙った方が効率は良い。
一見面倒そうだが、ラーニングするために練習試合をしなければならず、手間隙かけることにより自分の育成レスラーに愛着が湧いてくるから不思議だ。これはやったひとにしか分からない。
同じ技を何度かくらうとラーニングが出来る。このくらう回数はレスラーのタイプ(打撃、スープレックス、テクニカル、コミカル)によって異なるが、概ね2~5回である。打撃はガードしていてもラーニング可能。関節技は1回くらうとかけられている間に数回分がカウントされる。
ラーニングシステムで壁となるのが「ラーニングしたい技をいかにくらうか」だ。CPUにいかにその技を出させるかということ。例えば、三沢のタイガードライバー91をラーニングしたいとする。91はタイガードライバーのレベルを上げることで習得する進化技なので、まずはタイガードライバーをラーニングしなければならない。よって、三沢と練習試合をし、タイガードライバーを数回くらう必要がある。つまり、三沢に「タイガードライバーを数回出させなければ」、91は永遠に習得できない。同じく三沢の「さらにウラカンラナ」という技がある。これは川田のパワーボム→三沢のウラカンラナ→川田の垂直落下式パワーボム→三沢のさらにウラカンラナという流れ。分かる人には分かるだろう。この技はラーニングがとにかく大変だ。根気と覚悟が必要。以下に流れをまとめる。
①パワーボムをラーニング ※ボム系の中にはウラカンラナで返せないものもあるので注意
②三沢と練習試合。パワーボムを仕掛けウラカンラナを出させる
③②を数回繰り返し、ウラカンラナをラーニング
④川田と練習試合。パワーボムを出させ、ウラカンラナで返し、ウラカンラナ返しの垂直落下式パワーボムを出させる
⑤④を繰り返し、垂直落下式パワーボムをラーニング
⑥三沢と練習試合。パワーボムを仕掛け、ウラカンラナを出させ、垂直落下式パワーボムで返し、さらにウラカンラナを出させる
⑦⑥を繰り返すことでさらにウラカンラナをラーニング
文字にするとなんということはないが、必ず返し技を出す保障は無い上に、返し技を自分で出すタイミング(リバーサルポイントという)は練習が必要。特に垂直落下式パワーボムはリバーサルポイントが一瞬しかなく、これは指で覚えるしかない。

投げ技にはいくつかのタイプがあり、これもラーニングの壁になることが多い。
①追加入力で別の技に変化する 例)バックドロップ→デンジャラスバックドロップ
②入力時のボタン押しっぱなしで違う技になる 例)ハイアングルボディスラム→アバランシュホールド
③追加入力でコンボになる 例)ジャーマンスープレックス→ローリングジャーマン
いずれも最初の技をラーニングしないと次の技はラーニングできない。このうち、一番難易度が高いのが①だ。
特に、変化した技が必殺技の場合、高確率で変化させてしまうため、いかに変化させないか(最初の技をくらうか)に手間と工夫が必要となる。例えば、ウルフのターボドロップ(サイドスープレックスから変化)、鶴田のバックドロップホールド(滞空バックドロップから変化)、マスターの投げ捨てフランケンシュタイナー(フランケンシュタイナーから変化)など。これらは、ある裏技を使うことで、「変化しない確率を高める」ことが出来、育成では必須のテクニックでもあるのだが、これは追々。

これらを踏まえ、育成の序盤でやっておくことをまとめてみよう。※ビジュアルや名前設定などは除く
①どんなレスラーにするか方針を決める
これ、ものすごく重要。ラーニングには根気と工夫、時間と手間隙が必要なので、極力無駄な作業は避けたい。方針を決めておけばラーニングするべき技を集中的に狙えるし、キャラクターの明確なオリジナルレスラーになる。また、適当な技をラーニングしてしまうと、後でラーニングしなおすのも大変になる
②ラーニングの基本技をまず覚える
「ラーニングしたい技をCPUに出させる」ためには、技を誘発するコツがある。特定の技を出すことで、CPUの思考をある程度コントロールすることは可能で、その状況を作ってやればラーニングしたい技を出す確率が高くなる。以下の技は序盤でラーニングしておいて損はない。尚、これらは狙った技をラーニングしたら削除して、好みの技に変更してもいい
・顔面蹴り(川田) ※場外ダイブ、エプロン技をラーニングするのに必須
・喉輪でコーナーに叩きつける(田上) ※ダイビング技のラーニングに必須
・後頭部エルボー(三沢他) ※背後技のラーニングに必須。後頭部ヘッドバットでもOK
・ハンマースロー(ハンセン) ※ハンマースロー技のレベル上げに有効
・崩し技の↓打撃 ※各種崩し技の誘発に有効
・崩し技の↑打撃 ※各種崩し技の誘発に有効
・側面技のエルボースタンプからのニーリフト(川田) ※ヘッドロック、ボディスラム系のコンボ誘発に有効
・キック、ローリングクラッチなど特定の返し技が存在する技 ※返し技をラーニングしたい場合
③得意技を決める
ラーニングした技は使うことでレベルが上がっていき、相手に与えるダメージも増えていく。また、返されにくくなる。序盤で得意技にしたい技をラーニングしておけば、早い段階から繰り返し使うことで必然的にその技のレベルが上がり、効率が良い。また、進化技の習得も早くなるので進化技自体のレベル上げも可能になる。
特に、ボム系やダイビング技はフィニッシュホールドにしたいところではあるが、それなりのレベルにならないと返されやすい上に威力も低いため、早い段階でレベル上げに着手しておくべき。
④コンボを決める
このゲームのロジックはなかなか複雑で、打撃の連発や大技の連発では勝てない。というか、そんなプロレスは面白くない。例えば、三沢ならエルボーの連打からタイガードライバーに、川田ならキックの連打から背後に回ってデンジャラスバックドロップとか。得意技を早めに設定しておくと、これらのコンボに組み込むことが可能で、よりプロレスらしい試合が作り出せる。特に、単発の投げ技を得意技にしたい場合はコンボの組み立てが必須。
⑤相手の体勢を変化させる打撃技を覚える
組んでから相手の体勢を崩しそこから様々な技を出せる。例えば、組んで押さえ込むことでパワーボム、押すことでハンマースロー、引くことでDDT、突き上げることでノーザンライトスープレックスが出る。また、組んでから背後や側面に回りこむことでそれぞれの位置に対応した技が出せる。打撃の中には、この組んでからの動作をキャンセルすることができるものがあり、上手く組み込むと返されにくくなり、流れるように技を決めていくことが可能。但し、入力タイミングはシビアで要練習だが。
ストマックキックはヒットすると相手が前屈みになり、組んで押さえ込んだのと同じ状態なので、崩し技であるパワーボムが入る。フロントキックは相手を後ろ向きにするため、そのまま背後投げに繋げることができる。ローキックは相手を横向きにする効果があり、正面から組んで側面に回る動作をキャンセルして側面技に繋ぐことができるといった感じだ。難易度や立ち位置、距離によるが、CPUはこれらのコンボを多用してくる傾向にあり、慣れないと対処がし難い。攻略本や説明書ではこの一連のキャンセルについては触れられておらず、どの打撃からどんな技に繋がるかは自分で研究するしかない。逆にいえば、これは育成レスラーの個性に大きく影響する要素でもあり、研究し甲斐があるとも言える。
⑥バーニング技を装備
序盤では、バウンサースピリッツがいい。すぐに覚えられる。
隠しキャラであるキラーが出現しているなら、邪王の美学でも良いだろう。
バーニング技は、使うことで育成レスラー自体の強化(レベル上げ)に大きく影響するので早めに装備しておくべき。バーニング技自体のレベルはどれだけ使っても変化しない(一部の技を除き威力が一定)ため、好みのバーニング技は後で装備しなおせばいい。
序盤から好みのバーニング技を装備するのも不可能ではないが、バーニング技合成に必要な技を誘発するのは難しい(レベルが低いとあっという間に負けてしまうので)。それなりに育ててから、ラーニングした技を使って技のレベルを上げつつ、バーニング技に必要な技をラーニング(もしくは進化させる)する方が効率が良い。
バーニング技には、レベル上げの他にもうひとつ重要な要素がある。それは一定のダメージを確実に与えるということである。育成レスラーのレベルが低く技のレベルも低いと、相手に与えるダメージが少なく、技もなかなか決まらない。ということは、相手の体力を減らすことが難しいということになる。基本的にCPUは残り体力によって出してくる技が変化するので、フィニッシュホールドになるような大技くらうには相手の体力を意図的に減らしてやる必要がある(但し、設定画面で難易度や体力を調整することも可能)。バーニング技は一定量のダメージを与えることができるから、相手の体力調整にも有効なのである。

まずはこれらの準備をした上で、本格的に育成を始めよう。
つづく





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